一気に牽制逆転したーー。
だが相手は大成。たかが一点差。
決められたらほぼ絶望的な不安が漂う中にも関わらず、
「こっちはまだ3ファウルだ。ファウル一回使って向こうのスローインで時間使って相手の攻撃時間減らそう。」
未茉は水筒を飲みながら、こんな状況でも冷静に作戦を組み立て落ち着いていた。
「オッケー。」
だからこそコートに立つ五人は落ち着いて返事ができた。
無力さを感じ、いつも以上に青ざめるキタローの姿に気づいた未茉はその手を握り、
「待たせたな。必ずお前を全国に連れてくからな。」
「白石…」
揺るがない眼差しは、強く決意したように自分の果たすべきものを見据えていた。
「必ず最後は田島さんで勝負してくる。」
エースならば、いや、田島ならばーー絶対に。読まれても、やる。
勝負は必ず田島だ。
「それを必ずあたしと鈴木さんが止めてやる。」
ニッと未茉は鈴木の肩を叩くと、
「!」
驚いた顔で見合せた。
「三年間一度も勝てなかったら、最後に一度くれぇは勝たないとな!」
ウィンクしながらグーサインで後押しすると、
「うん…!!そうねっ…て、敬語使えこらぁ!!」
「あっははははっ!!!」



