(まだリードはうちだ…。でも時間を使わせてくれる程、白石のあのすっぽんディフェンスに耐えられない…確実なパスを出してこのオフェンスを決めないと、命取りだ…)
田島の判断力を焦らす、この時間帯でもアグレッシブにやってくる未茉のディフェンスに大成の監督の工藤も睨んでいた。
「すっごいディフェンス…あれを凌いでる田島さんも凄いです…」
ナレーションの仕事も忘れてしまう程の息を飲む展開に実湖も震えていた。
「明徳は高さで全く歯が立たない。リバウンド勝負には絶対負ける。大成は絶対インサイドを使ってくる。
それを止めるのは白石の田島へのディフェンスだ。中へと送り込む悪いパスを出させるしかない。」
息を飲みながら勝敗を見守る神崎も両者我慢の時間を汲み取った。
「焦ってるな大成が…」
「3秒切ってる打つしかない!!」
21秒経過するもまだシュートを打てず、静香が3ポイントシュートを打つも、
「「外れた…!!!」」
力が入ってしまいリングに当たり大きく外れ、大成ベンチは一気に落胆する。
大きく外れたおかげで明徳の三年の新垣がジャンプし、受けとるともちろん速攻でシュートに向かう。
「打たせるか!!」
渾身の石井の後ろからのブロックに、リングに当たるも、未茉は無我夢中でリバウンドに飛び込み、ボールを奪い取る。
「ダメ!!止めて!!」
大成の工藤監督が物凄い剣幕で身を乗り出すと、田島にファウルされてゲームを止められ、大成はこれで4Q、ついに4ファウルになった。
そして田島自身も4ファウルになる。
「よし!田島も4ファウルだ…!!」
明徳ベンチは小さくガッツポーズする。
ピーーッ!!
「白、タイムアウトです!」
もちろん、ここで大成がタイムアウトを取った。



