リバウンドを意地で取る矢野から未茉がドリブルで走り出す。
「行かせるか!!」
田島も未茉にべったりとくっつき、ジャンプシュートかと見せかけての、村越へのノールック背面パスを受け取ったと思ったら、
「「なにっ!?」」
一瞬すぎるタッチでシュートを村越は放つ。
「そんな闇雲なシュート入るわけ…」
大成の誰もがそう思うも、
スパッーー!!と彼女が放ったボールは力強くネットを揺らす。
「「ナイシュー!!」」
喜ぶ明徳ベンチに対し、
ピーーッ!!!
「白、タイムアウトです!!」
村越一人にチームが翻弄されてしまった大成は早くもタイムアウトを使った。
「一体誰やねん!!あの女は!!?」
バシッ!!とタオルを椅子に投げつけながら座る静香。
「相当上手いよ…最初はまぐれかと思ったけど、あの正確無比のシュートタッチの早さはただもんじゃないよ…機械みたいだ…」
「アイツ一年?夏にはいなかったよね?」
「夏っていうか、この前の桜蘭戦にも出てなかったよね。急になんで」
白石対策をしてきた大成にとってノーマークだった精度の高すぎるスコアラーの登場に部員達は動揺を隠せないでいた。
そこをついてきた明徳ペースに持ってかれたのは大誤算だった。
「これはまさかの番狂わせがあるかな?」
バスケ記者達の取材陣も雲行きのよろしくない大成ベンチを見ながら面白そうに呟くのを神様小倉記者も面白そうに耳に入れていた。
「どうだろうな。そうは言っても全国で戦いなれている大成だ。ここで所詮は無名選手にやられるはずはないさ。」



