「よし、行くぜ!」
フリースローの二点を決められ、ボールを持つ前原に未茉は気合いの拍手をして強気で受けとる。
「抜けるもんなら抜いてみたら?」
ディフェンスにつくユリは未茉を挑発した。
エース同士の見応えのある対決に会場中は固唾を飲む。
「ユリには徹底的に白石へのディフェンス叩き込んだからな。」
高さでも勝つユリに対して二人のマッチアップに神崎はベンチから微笑むと、
「おう、わりぃけど余裕だ。」
「…」
(散々見てきた白石の45度からのディフェンスを惑わすフェイクプレーから切り込みは…脳内にいくつかインプットされてるし、映像でも何度も見た。)
…ダムダム…
(低いドリブル…来るかーー)
ユリは覚悟すると、
「ーー!?」
気づくともう未茉の体はユリの左を抜けていた。
「え…!?」
更に外にパスを送るようなフェイクを一瞬見せマンツーディフェンスを惑わせた後、ゴール下でフックシュートを易々と決める。
「!!」
神崎も思わずベンチから立ち上がる。
「早すぎてみぇねぇよ!!…なんだあれ…」
ギャラリーの他校のチームもその神プレーに言葉を失う。
すぐにディフェンスに切り替え、前原がガードにしつこくつくと、未茉も加わりフロントラインギリギリまでディフェンスで桜蘭のガードを追い込み、
「くっ…!?」
桜蘭はヘルプに来るも、もう遅く未茉はカットに成功し、
「いいぞ!!前原さん白石、ナイスディフェンス!!」
一気に走りゴールへとシュート決める。
「「ナイシュー!!」」
「天才と呼ばれてるのに、やってることはあの泥臭いディフェンスだ。それがまたあの子の最大の魅力だ。」
神様小倉記者も会場の歓声に頷きながら彼女のプレーにカメラを回した。



