それから数時間、背中を丸め踞り続けていた。



「…未茉ちゃん。」

半分うとうとし始めてた頃、肩に乗せられた手の温もりとその声に目を覚ました。

「ああ…翔真…?」
見上げると心配そうな顔で覗きこんでくる。
「やべ寝かけた…今何時?」
「9時前だよ。」
「9時!?」
思わず目を見開いた。

「やべ…腹へった…」
東京のチームジャージのまま着替えてもない彼女の姿に、あれからずっとこうしていたのかと驚くも、そうかもなとも思いつつ、探しにきていた。

「来てよかった。匠さんも女子達も心配してたよ。」
「ああ…でも会わす顔ねぇーっうかさ…」
気まずそうな顔をして体を伸ばしながら立ち上がった。

「コンビニ行く?ご飯食べてお風呂入って寝た方がいいよ。」
「あーだな…」
元気がなくいつもよりも遅いテンポで歩き出す。
こんな生気のない未茉を見るのは初めてだった。