TIPOFF!! #LOVE WINTER





「あれ、日本代表U18の白石じゃない?」
「うわっ本当だー!!すごーい!!」
他校の強豪エース達からも指をさされてギャラリーからは熱い尊敬の眼差しが独り占めされる。

ビーーッ!!
試合開始のブザーが鳴り響くと、そんなプレッシャーを微塵にも感じさせない未茉の後ろ姿は明徳女子部員からしたら頼もしさしかなかった。

(うちらは東京で全国へのたった一枚しかない切符を手にするために、生まれて初めてと言っても過言ではないこれ以上ない緊張に襲われるけど…)

(アイツは、東京代表のエースも日本代表のエースの経験もこの数ヶ月で経験してるんだから、あの落ち着きは当たり前か…)
矢野と前原は、震える胸を抑え、同じコートに立ちながら心の中でそう納得する。


「「ナイシュー!!!」」

三年生のブランクもなんのその、得意のインサイドプレーで鈴木は初シュートを決め、ベンチ達は立ち上がり大喜びをする。
「よし!」
気合いの入る明徳は矢野の必死のディフェンスでユリの攻撃封じを図るも、早々にファウルを誘われる。

ピーーッ
「青6番ファウル、ツースロー」
「くそ…」
矢野が舌打ちしながら手をあげるも、
「ドンマイ。ユリはファウルを誘うのうまいからな。気にしなくていいっすよ。」
「うっさい…」
イライラしながら未茉のアドバイスを睨むも、ニッと楽しそうに笑う。
「何笑ってんだか。」
「やっぱ明徳でのプレーは楽しいっす。一番勝ちてぇと思うから。」

「…!」
(コイツのこういうとこ…喜ばそうとしてゴマすって言ってる言葉じゃないって伝わるから、本音だって分かる。ずっと本当は…)