「あ、白石じゃん。」

全然手応えのない三時間のテストを終えると、未茉の特別テスト期間中は部活動停止の為、早々と帰宅する未茉が校庭を歩く姿が授業中の結城達が気づくと、

ーーガタッ!!!
その声に寝ていた翔真は飛び起き立ち上がって窓の方を見る。

「みっ…湊!!授業中になんだね急に…」

急に立ち上がる翔真に先生は驚き怒るも、その声も耳に届かない程、彼女の後ろ姿を見つめていた。

「せっかく学校に来てるのに、会えないな。」
もうずっと前の座席に彼女の姿のない机とそんな翔真の気持ちを組みとり三上がそう呟くと、
「…うん」
窓辺越しから翔真もその遠ざかってく後ろ姿をただ真っ直ぐに見つめていた。



そしてようやく三日間のテストが終わってクラスに戻り、部活に参加が出来ると思いきや……

「はぁぁああ!!?追試ぃ!!?」

また特別授業室で未茉は絶叫していた。


「理科、数学見事に赤点だ。」
ぴらっと返された答案用紙の点数は三十点以下だった・・・。
「よって明日は追試テストだ・・・。」

「いやだぁぁぁあああああ!!」
「明日の追試で五十点以上取らないと、マジで日本代表の参加どころか、ウィンターカップ予選にも出れないぞ。俺の婚活がぁあぁあ…」
つられて新米すら、真っ青な顔になる・・・・。

「いやぁぁぁだああああああああっ!!」

再び学校中に未茉の悲鳴が響くのであった・・・。