「何言ってんだ…お前…」

信じられない返事に未茉はただただ唖然とした。


「昨日も健さんと何かあったよね?」

「…あ?」
「あったでしょ?すげぇ分かるんだよ。未茉ちゃんの態度見てれば分かるの俺は。」
珍しく押さえきれなかったのか、どうしようもない感情を露に声に出し、少し苛立った表情を見せた翔真に、三上と結城は驚いた。


「あったけど、それがなんだよ。」
「…」
「それがバスケになんの関係あんだよ!?」
開き直ったその態度に翔真は、怒った表情を浮かべ、未茉を避けて歩き出した。

「あたしはお前を裏切るようなことなんかしてねぇけど、キレられなきゃなんないわけ?」
「…言ったよね?俺だけを見て欲しいって。」
一瞬立ち止まってまた歩き出す翔真に、我慢ならない未茉は大声で叫んだ。


「弱虫っ!!!」

すると翔真も驚いた顔で振り返った。