「なっさけねぇーなっ!!お前ら全敗って何やってんだよ!!」

昨日の二敗を期した男バス部員達が校庭を罰として走らされてるのを見て未茉は大声で罵る。

「うっせぇ!お前は試合も出てねー脇練のくせに偉そうに言ってんじゃねぇ!!」
「あぁ!?あたしが代わりに出てたら、ぜってぇ二勝してたからなっ!!」
「うっ・・・」
あながちそうかもしれないと思うと悔しくて何も言い返せない結城。

「しかし、早乙女相変わらずいいディフェンスしてたし、ポイントガードとしてもいい動きしてたな…。夏の時とは比べ物にならないくらい。」
中学の時から同世代ライバルの三上は悔しさ半分と感心もあった。

「ああ。確かに。俺らと違って大成でまず試合にでなきゃってとこから始めて半端ない努力したんだろうな。」
同じ一年のライバルの著しい成長に嫉妬してるが、翔真は一人黙ったままだったので、

「おい、お前はどうだったんだよ!」
未茉が腕を掴み、顔を見上げると、
「…ああ、うん。」
「あんだよ。くれぇ顔して…悔しいんなら練習しろよな!?」
こっちがため息ついてしまうような暗いテンションに、背中を叩き、

「全国!行くんだろ!?」

「…うん。」