そして王子と明徳戦では、激しいゴール下の攻防が強いられていた。
ーーダァァアンッ!!!
「「うぁぁああ!!」」
リングを激しく揺らすのは、強豪王子学院で唯一、一年でスタメンを取った中学生時代からのBIG3のライバル二階堂駿だった。
「!!?」
まんまと得点を許してしまった結城は、少し呆然とした。
「おい!結城!ぼーっとすんな!戻れ!!」
「は…はい…」
(中学の時も、春の練習試合もこんなにコイツと差なんてなかった。でもーー今は…)
王子の匠と成瀬の流れるようなパスからのアリウープに二階堂が合わせて大きく飛び、
ーーズダァァアンッ!!!
激しい音を立ててリングに叩き込む!
「「うわぁぁあ!!強烈ダンク!!」」
「あれまだ一年だろ!?BIG3が完全動けなかったぜ!!」
とんでもない背面ダンクを見せつけると観客も湧いた。
そして、明徳のオフェンスでも橘のシュートがこぼれてしまいリバウンドを競るも、
パンっ!
結城が伸ばしていた手から駿が素早い反応で空中戦で勝ち、
「マイケルさん!!」
「オッケー!」
国体東京代表でも活躍した留学生の二年のマイケルへと高いロングパスを送り、ダンクシュートを決めてく。
「わぁぁあ!!すげーあの一年!!息ばっちり」
「スター兄弟温存しても楽勝じゃんか!!」
次から次へと圧巻のダンクに会場中が騒ぎ出す。
「王者の名に相応しい。これからが楽しみだなぁ。」
迫力のある写真が撮れ、満足そうに納得する小倉記者達。