試合には負けたが王者愛知代表相手に大健闘した東京には、会場からは大きな拍手が送られた。

だが、愛知の名前が呼ばれるとスタンティングオベーション。
「「愛知!!」」「「エマー!!」」
会場全体が喜びの声でこだました。

「お疲れ様。いい試合になった。ありがとう。」
「こちらこそありがとう。ぜひ優勝して。」
キャプテンの水越とキャプテンの田島に握手を交わしながら互いを称えた。

「またウィンターカップで。」
「楽しみにしてるよ。」
同学年で同じポジションのライバル石井と伊藤もバグを交わし称え合った。

「ユリさん、…強かったですわ。確かに。」
ジャイコも涙しながら頷くも、
「でも湊君は湊君は、絶対にぃ……」
ユリは無視してふいっとすり抜ける。
「んっまぁぁ!!失礼しちゃうわぁぁあ!!」

「ミマ」
エリーが未茉の元に駆け寄ると、頭からタオルを被ってうつ向き無言のままの彼女に、軽く肩を叩き、
「また勝負シヨ。ミマ。」
その言葉には少しだけ頷いた。