「おぉーしっ!!取ったぞぉぉ!!」

女子の騎馬戦では馬に乗った未茉が敵チームから奪い取った最多のハチマキを空へと高々と見せびらかす。

「おいっ~~~翔真っ!」
一方で、体育倉庫の隅っこに座る翔真を発見して、結城がニヤニヤしながらやってくる。

「お前、こんなとこで何やってんだよ!?っーか、目立ってんぜ?白石の首よ!」
首元にはさっき翔真がつけたキスマークが他の生徒達の注目の的だった。


“「白石の首のあれって…」
「っーか湊だろ?湊もキスマークつけてたぜ」
「うわ、あんだよーあの二人突然消えたと思ったらヤッてきたのかよ!!羨ましーな」”


「ってよぉ!!みんな羨ましがってたぜ!?わざと見せつけたんだろ!?」
ニヤニヤ全開の結城がからかいながら翔真の腕を突っつくも、
「・・おい。翔真・・??」
さぞかしおいしい思いをしてウハウハしてるのかと思いきや、

翔真の表情はどんよりとしながら、何やらいじけてるようにも見える・・・。

「どうしたよ・・?」
「また健さんに先越されてた・・・。」
「あ?!」