「おい!暴れんなよ前の二人!!」

すぐ後ろに次ぐ他の子達も砂ぼこりが舞い咳き込みながら忠告するも、翔真は前からひらり。と落ちてきた白い布が気になった。

なんだこれ。と思いながらネットから出るとその白い布はまだ生暖かく、

考えられるのは……と、前の未茉を見て走り出す。


『うおおっ!!と湊翔真選手!急にダッシュで先頭を行く二人に追い付きました!』
急に目の色変えてエンジン全開で走り出す翔真に実況も驚いていると、

…パシッ!!
後ろから全力疾走の未茉の腕を掴んで、
「んあ…?!」
「来て!!」
そう告げると、腕を引っ張りだしコースアウトし、校舎の方へと走り出す。

「ちょっ!!翔真なんだよ!!離せ!!」
意味が分からない翔真の腕を振り払おうとすると、
「暴れないで!!」
らしくなく急に怒鳴るので、未茉は驚くと「よっ」とお姫様抱っこをして脱兎のごとく走り出す。

『おっとこれはどうしたことかぁ!?BIGloveの二人が突如脱走を始めました!!紫組、白組は失格です!!』
「「えぇーー!?」」
両応援団員、生徒達も、
「あのバカップルがぁぁあ!!」
「最悪!!!」
橘と鈴木はブチギレている・・・