TIPOFF!! #LOVE WINTER





「え・・・入ったん?」


やけくそシュートが決まり、まさかのバスカンまで決めていた。
信じられない…という光景だったが、この会場を揺らす大歓声がどうやらその凄さを物語ってる。

「おらっ!愛の力で決めてこい!!」

未茉が静香のお尻を叩くと、フラフラしながらフリースローラインまで歩いてく。

(51対43)
得点板を見上げると、8点差に押し迫っていた。
残り時間は二分を切ってる。この一点を決めれば、ついに7点差。
このフリースローの一点は絶対無駄にはできない。


「・・・ゴクッ・・・」


重要な試合の重大な局面に思わず息を飲む・・。
(さっきのスリーかてまぐれやし、うち・・スリーよりも、フリースローは大の苦手やのに!!)

な・の・に・

(絶対決めろよ)田島
(ここは決めるよな)石井
(この一点はデカイ)ユリ
(ぜってぇーー落とすなよ!)未茉
(静香、分かってんだろうな)神崎

「そこは頑張れちゃうんかい!!」
みんなの鬼のような形相で圧のかかる視線に、
(落とすなこりゃ・・・)と愛知女子達も構え出す。


「いや、うちは勝つ。勝ってデートやデート…うちには愛の力が…」
フリースローの重要な場面で会場は一気に静まり返る中、
責任重大任務に心拍数は上がり手足の震えを押さえるように「デートやデート」ぶつぶつと言いながら審判からボールを受けとると、


「静香ちゃん!!頑張って!!」


匠がゴールの上の柵の一番前まで来て身を乗り出して声をかける。

「え!?たっ…たっ…匠さっ……」
まさかの応援に静香は声をつまらせながら驚く。
「え、匠兄ぃ!?」
未茉も驚いて見上げた。