TIPOFF!! #LOVE WINTER






「あれ?!村越も応援団!!?」

青のハチマキをしてすみっこで一人俯いている村越を未茉は発見した。

「はははい…くっくじで決まりました…」
涙を潤ませ体はガクガクと震えている。
「そうか!決まったもんは仕方ねぇな!!頑張れ!!」
ばしっ!と気合い入れがてら背中を叩くと、
「でででも…わわ私なんかみんなの足手まといに」
「大丈夫だって!!お前青だっけ?!」
「はははい…」

「おいっ!!翔真!!」
未茉は村越の腕をつかみ、翔真の元へと駆け寄り、
「ん?」
「村越も青の応援団なんだ!!仲間に入れてやって!!」
「えええ…」
そんな滅相もない!!と村越はパニックを起こしてると、

「うん。もちろん。」

未茉のお願いにこりといつもの優しい笑顔で答えると、一瞬にして空気が穏やかに変わる。
「…なんでアイツばっかり」
白チームの応援団の米田がその光景を見て睨んでいた。



「村越さん頑張ってたよ。一年青の応援団の衣装も縫うって。」
応援団の話し合いが終わり、クラスへ戻りながら翔真が未茉に報告した。

「えっすげー!!?全員分!?」
「うん。裁縫得意なんだって。」
「バスケもできて裁縫も得意ってすげーな!!」
「ね。」
「村越まだ馴染めねぇと思うから、色々頼むよ。」
「うん。」
仲間思いの未茉に翔真は優しく微笑んだ。