「♪～～！」
ご機嫌に鼻唄を歌いながら、未茉は家の前に着くと何やら人影が見えた。
「…未茉…」
「莉穂！？」
「ごめんね。急に…話したくって。」
「おう。なんだママいるから中入って待っててくれてよかったのに。」
「ううん。ここで…」
場所を選んで遠慮気味な様子の莉穂が何を話したいか、未茉にも検討がついた。
「あのまま未茉が怒ったままだと結城君と喧嘩してるかなって思って…」
「するだろ！！そりゃ！！」
「…黙っててごめんね。未茉。本当ならまず一番にちゃんと報告しなきゃならないのに。」
「当たり前だろ！？っーかなんで莉穂も莉穂で隠してたんだよ！！」
「それは…」
「もういいよ。アイツはやめとけ。莉穂が傷つくだけだぜ。」
「なんで？」
「じゃひとつ聞くけどお前、結城のどこが好きなわけ！？」
「え…」
「結城のいいとこ悪いとこ言えるか！？分かるか！？」
「…」
「あたしは結城が莉穂のいいとこ全部分かってるとは思わねぇ！！」
「そんなの付き合っていくうちに分かることじゃない。」
「分からねーよ！！！アイツが莉穂のいいとこ本当にちゃんと分かってたらお前とは付き合わねーよ！！お前を選んだりなんかしねー！！」
「……！！」
