ばったんがっしゃんっっ!!!



「おおっ、なんかまだ二階は賑やかだねぇ。」

リビングではまだパパとママが騒がしい二階を見上げながらまだ呑気に晩酌をしている。

「ほんとねぇ♡ふふっ」
「颯希もようやく素直になれる女性に本当の意味で巡り会えたしな。」
「ええ。これで本当に一安心!可愛い娘も増えるしっ!!」

「ああ。それに花婿候補もいるしね。ママが言ってた通り湊君は中々の男だねぇ!お酒も強いし。」
未茉の結婚相手はバスケの上手さよりもお酒の強さと決めている清二。
「でしょぉ!?パパと同じくらい素敵な男の子よぉ~」
清二の肩に寄りかかりながら言うと、
「確かにあれじゃ健と迷うのも分かるなぁ。」
「そぉねぇ。でも健君には実湖ちゃんがまさかの新たな恋人候補みたいねぇ。」
少しショックをうけるママだが、

「いやいやまだ分からんよ?バスケと恋愛は最後の0.1秒まで分からんから楽しいんだ。」
「ふふっ。そうね。今度は湊君が健君の存在を越えることができるかしらね。」

そんな二人の楽しい会話もなんのその、翔真の夢見た甘い夜明けは来ることはなく・・・。


「ん~すっかり寝ちゃった…」

ママの部屋で未茉と一緒に眠ってしまっていた莉穂が朝方帰り支度を始める。

「頭いてぇ・・俺も帰るわ・・」
完全二日酔いのズキズキする頭を押さえながらリビングで雑魚寝していた結城も立ち上がった。