「おう!!湊に結城に三上!!来てくれたのかよ!!?」

夜八時過ぎ、部活を終え未茉の家に到着すると、松葉づえをついた和希が三人を出迎える。

「湊“さん”に結城“さん”に三上“さん”だろぉ!?てめぇはっ!!バカ姉貴にそっくりだなぁ!!」
こぉらっ!!と和希の頭をグリグリと両手拳で攻撃する結城。
「あはははっ!!やめろよなぁっ!!」
退院でき家に戻ってきたからか、とても生き生きした和希の表情にBIG3は安堵した。

「あー!翔真さん達だぁ!!久々ぁ!!ゲームしようぜ!!」
バタバタと瑞希が友達を連れてやってきて嬉しそうに無邪気に抱きついた。
「うん。いいよ。」

「おい!お前ら散らかすんじゃねーぞ!!」
一緒に帰ってきた未茉が怒鳴ると足の踏み場のないほど散乱した玄関の靴を翔真が並べ始めると、
(あ…やっぱりいるか。)
足の大きさとなんとなく見覚えのある靴を見て手を止めた。

「あらぁー♡♡湊君に結城君に三上君!!いらっしゃぁあーい!!ゆっくりしてってねー!!」
腕によりをかけての料理を振る舞い中の可愛らしいエプロン姿のママがそう挨拶すると、

「あ…こんにちは。」
お手伝いをしていた莉穂もそう挨拶すると、結城と目を合わせアイコンタクトをしている。

「おお!莉穂わりぃな!手伝わせて!」
そんな二人にまるで気づくわけもない未茉は莉穂にお礼を言うと、その視線はテーブルのきらびやかな料理へと注がれつまみ食いする。
「手を洗って未茉。」
「うまぁっ!!」
ペシッと叩かれなからも舌鼓みを始める。

「未茉は早く着替えて飾り付けの準備してね。今匠さんが一人でやってくれてるから。」
「えっ!匠兄も来てるの!?やったぁ!」