「さっ、体育館で飯食って軽く練習だ!!」

ウィンターカップ予選に向けて余念がない橘は、そのまま明徳に戻って練習するため駅を降りると体育館へと歩き出す。

「あれ。女子まだやってんのか?」
確か午前中で終わりだったはずだよな。と思いながら時計を見ると二時過ぎだったが、扉を開くと

「あ、白石と…」
「あれっ!?村越!!来たのか!?」
体育館では未茉にしごかれて必死の村越と二人で自主練をしてる姿に結城が驚き指をさす。
「村越??」
二年達はその存在が分からず首を傾げると、

「ああぁ!!?翔真ぁぁあ!てめぇ!!」

男バスの帰宅に気づくと、帰りを待ち構えていた未茉は凄い剣幕でやってくる。

「お前なんであたしに一言も言わずにあのバカの大学で試合なんかっ…」
ずんずんっと勢いよく翔真の元に行き、捲し立てると、
「…っと!」
急に未茉の体の方へと翔真はもたれかかる。


「・・・疲れた。」

張りつめていた緊張の糸が一気に切れると、どっと疲れが出たのか、
「おわっ!!」と翔真は未茉にもたれ掛かったまま受け止めきれずその場に崩れ落ちる。