TIPOFF!! #LOVE WINTER






(白石を止める。それだけでこのチームは終わる。)

水越は監督に言われたように、そう唱えながら東京のオフェンスが始まると、ボールを持つ未茉に体いっぱいにプレッシャーをかけてくる。
(…負けるのは、エマだけでいい。サラブレッドでもなんでもこんな奴に抜かされたことは生涯の黒歴史になってしまう。)


「邪魔だ!どけ!!」
未茉も思わず暴言を吐くと、
「お前は東京の心臓だ!!お前は握り潰す!!」
189cm76㎏の水越が視界いっぱいに本気でやってくる。
足元に力いれて転ばずくらいのパワーを見えないようにかけてくる。

そして伊藤までまたWでやってこようとした時、
「おらぁ!!」
未茉は重心をうまく使い力で振り抜く。
「マジかよ!!?」
愛知ベンチは目を凝らしたその瞬間、水越は床に倒れてしまう。

「「!!」」
「白石が水越を…!!」
衝撃が走る間もなく、未茉はゴールへと向かうも、意地で戻った伊藤とジャイコがゾーンで塞いでくる。

「あれはきついな白石…」
思わずベンチではいたたまれない声が漏れるも、
「突破するぜ。…絶対!」
負けん気全開でそれでも未茉の勝負力に見る者達は、息を飲む。

“みんなが辛い時、チームを救うのがエースの仕事だ。”
「これはあたしの仕事だぜ!!!」

ダムダムーー
どんなにバランスを崩してもまるで体の一部のように手から離れないドリブルは未茉の最大の武器だった。

ここは決められるわけにはいかないと、察したエマも田島からのディフェンスから逃れるように走り未茉への元へ行く。

その瞬間、静香がエマにスクリーンをかけた。
「未茉!!行くんや!!!」
田島も手をあげて必死にエマの自由を奪う。

一気にシュート体勢に入ろうとする未茉を囲もうとゴール下は、もみくちゃになるも、
それでもボールはまるでスローモーションのように高くリングへと放たれた。



…スパッ……