「こら。」
背後からやってきた翔真に手のひらで目隠しされる。
「おわっ!!なんだよ翔真見えねーだろ!!」
「いいの。他の男は見なくても。」
むすっとしながら未茉の視界に健を写すことを遮る。
「あんだよ!もう!」
その手をふり払ってじゃれてると、
「白石さん。毎朝新聞の者ですが、よかったら話聞かせてもらえませんか?」
急に一人の男が名刺を差し出して未茉にボイスレコーダーを向けてくる。
「なんでこんなとこまでお前…」
どうやら都民に紛れて体育館に入り込んできたようで、
「桐生君とは付き合ってるんじゃないの?今度一緒にCMに出る話も決まってるんでしょ?」
「やめてください。たくさんの子供達が遊んでいます。」
すぐに未茉の前に翔真が盾になるように前に出ると、
「違うよ!!お兄ちゃんとお姉ちゃんが付き合うんだよ!!」
「そうだよ!!お姉ちゃんがバスケうまくなるまでお兄ちゃんのこと待たせてるんだから!!」
「そうだ!そうだ!!ベタぼれなんだからな!!」
まるで庇うかのように守るように前に出てきた子供達が記者に牙を向く。
「え…」
なんという正直なことを言ってくれる強気で可愛らしい子供達に、思わず翔真も顔が綻ぶ。
「え…」
記者もあっけに取られてると、
「お姉ちゃんはお兄ちゃんのことが大好きなの!!邪魔しないで!!」
「あははっ!!おう!そうだその通り!!」
一生懸命声を出す子供達に未茉も寄り添いながら頷くと、
「「帰れー!!帰れー!!」」
子供達がボールを投げつけながら、マスコミを追い払うと、
「よぉーし!やれやれぇ!!」
未茉まで加勢してボールを記者に投げつける。
「わぁぁあっ…」
「あははっ!」
慌てて逃げてく記者の後ろ姿に未茉と翔真は顔を見合わせて笑い合った。



