TIPOFF!! #LOVE WINTER





(あの途中投入された前原なんてこれっぽっちも怖くはない。だが前原は、あの田島よりも白石を活かすことができる。そしてそれは彼女を乗せる材料になる。白石を乗せると、一気に爆発してしまう。)
まだ点差はあるものの、早めに手を打つ原は、ジャイコに前原を水越に未茉をマークさせる。

「すげーミスマッチ…」
「原監督えぐいな」
「そんなに白石にやられたくないか。」
苦肉の策に出たな…と東京男子席でマイク達は呟いたが、

「大丈夫だ。未茉なら水越も伊藤もなんの問題もない。勝負になるのはエマだけだ。」
匠だけはなんの危機感もなかった。幼い頃から男の自分達相手に平気で挑んできた。

「デカさやパワーくらいで負けるプレイヤーは天才とは呼ばれない。」


匠の言う通り未茉は、水越と伊藤の190cm近い二人をゴール下でまとめて振り抜き、
「なにっ…!?」
大誤算の原監督は立ち上がり目を疑った。
シュッ…
思いっきりフローターシュートを放つ。

「「きまったぁぁあ!!」」
「白石すげぇぇ!!!」
4Qに入り、一気に未茉が試合の流れを左右した。

(初めてよ…エマ以外の奴にこんなにあっさり交わされたのは…)
全国ナンバーワンセンターと唄われている水越にとってはあまりにも気持ちよすぎる交わされ方に驚いていた。

(まぐれだ。次は絶対止める…)


「水越も伊藤も疲れが出てるな…」
「スタミナは大成のセンターの方が上だな。」
「ああ、体が大きい分、小さな選手を相手にするのもきついだろうな。それに…」
(全国強豪といえど、きっとあんなに振り回された高校生は白石が初めてだろう。)
マイクと成瀬はその微妙な変化に気づいていた。