TIPOFF!! #LOVE WINTER





「さて、じゃ未来の花婿さんとの勝負かな?」

その粋な言葉ににこっとする翔真の方を見て清二は腕を鳴らす。

「コーチ頑張れー!!」
「お兄ちゃんも頑張れ!!」
子供達の声援を受けて「よし!」と清二も気合い入れて打ち、その後もなんと十五投目まで落とさず投げ続け、
ーーコロ…
「「あぁー!!?」」
リングで回転して惜しくも落ちてしまった。

「あちゃぁあー!!」
思わず清二も頭を抱えながらしゃがんで悔しがる。
「あー、残念~!!これで翔真が決めたら翔真の勝ちだなぁ!!」
「おしっ!頑張れ!翔真!」
未茉がそう応援すると、ふっと微笑む。

「「キッースキッース!!」」
子供達のキスコールに、
「キッース♡キッースキッース♡」
ママも興奮気味にカメラを回しながら混じってコールしてる姿に、
「おばさん・・・。」
莉穂は苦笑いしている。

ダムッ…ダムとボールをつきながら、翔真はリングへとゆっくりとボールを放った。

「!」
何かに気づいた禅は顔をしかめた。


「「あ…」」

バックボードに当たりボールは跳ね返り落ちた。
「「えー!!!」」
「うそー落ちたぁぁあ!!」
「なんだよぉー!!!」
子供達は反り返って残念そうに声をあげる。

「引き分けってことで。」

子供達にそう翔真が微笑んだ。


「なんだー」
「キス見たかったのにー」
がっかりとした声が飛び交う中、清二は翔真の元にいき、握手の手を差しだし、

「勝負をありがとう。」
微笑みながら紳士に握手を交わした後、こそっと耳元で、
「花婿さん、次はわざと負けちゃダメだよ?」
「!」
小声で言うと、くるっと子供達の方に振り向き、
「よぉーし!!じゃフリースロー特訓大会するぞぉお!!」

「「わぁぁあーい!!」」
群がる子供達へ嬉しそうに指導を始める姿に、さすがだな。と翔真はふっと笑顔でため息をついた。

(アイツ……)
もちろんわざと落としていたことをフォームで見抜いていた禅もイラッとしながら睨んだ。