『誤解されることが多いかもしれませんが、それだけの信頼を人から貰えるというのは、バスケが上手いからとか天才だからとかでは絶対にありません。うわべや飾りだけでは人から一番大事なものは貰えません。』
うわべやーー飾りだけでは…
そしてそれは、椎名の心に響いていた。
『今回の国体で私が学んだのは、残念ながら全国の凄い選手やプレーでもありません。それよりもずっと価値あるものを今一度学べたことでした。
以上、二年、前原遥奈』
…パチパチ…
鈴木が一番に手を叩くと、続いて矢野とバスケ部女子達と、男子バスケ部。
そして全校生徒達が顔を見合せ、次第に少しずつ大きくなっていく拍手を送った。
そんな拍手に包まれる中、ぶぁあっっと一気に涙ぐむ未茉が両手をあげて抱きつこうとすると、
「やめろ。」
とふいっとクールに避けるので、
「えーーんっ!!」
泣くも、
「でもいいや!!なんかちょっと元気でたぜ!!」
そう言って前原からマイクを奪い取り、
『おいっ!!!あたしの友達の椎名さん脅したの誰だー!!?』
突如、大きな声に変わるマイクスピーカーはキーンと音をたてながら尋ねる。
「「「は・・・?」」」
突然の流れのない質問に体育館ではポカーンと生徒達は目を丸くする。
ざわざわ…
「え、なに」
「どうした」
生徒達も訳がわからず顔を見合せる。
「白石!!それはコイツらだ!!俺は見てた!!」
キタローが米田達グループの腕をロープで固定し連行して名乗りあげる。
「離してよ!!キタロー!!」
「触んないで」
彼女達は暴れるも、
『なにぃ!!お前ら懲役二年確定な!!』
「懲役…」
翔真は目をぱちくりさせている・・・



