なんなんだ…と首をかしげなから、女子更衣室に入ってくと、
「あ…」
未茉が更衣室に入った瞬間そんな声が聞こえてきそうなくらい、急に静かになり空気が変わった。

隣のクラスの女子が授業が終わり着替えてるようだ。
「なんだよ。もう感じわりぃな。」
思わずそう呟きながらロッカーをあけると、
「え!!?」
体操服にコーラらしき飲料水がかけられていて、シミになっていた。


「うわっ…なにあれ…」
「え誰…」
それを見た周りはヒソヒソとざわめく。

ーーバン!!思わずロッカーの扉を勢いよく閉めて
「誰だよ!!こんなことしたのはぁ!!?」
体操服を片手に周囲を睨み回すが、余計に静まり返ってしまった。


「え、し…白石さん?!」
そこへちょうど体育から戻ってきたバスケ部の相沢が驚き駆け寄る。
「なにそれ!?どうしたの?!」
「ロッカー開けたら体操服がジュースまみれで、これじゃテニスができなぁぁあいっ!!楽しみにしてたのにぃぃ!!」
うぇーーんっ!!と泣き叫ぶ未茉に、
「えっ・・・そこかい!?」
と思わず突っ込む・・・。

「とりあえず洗おう!体操服はあたしの着てたのだけど貸すから!!」
「私も予備持ってるよ!」
バスケ部の子達が未茉の元になんとかしようと集まりだす。

「匂いがついちゃってるからやっぱり洗濯しないとだね。部室に干しとこ!」
相沢さん達がてきぱきと洗面所で洗ってくれて、
「サンキュー。優しいなみんな」
うるうると少し涙ぐむ未茉に、
「仲間じゃん?」
「うちらも白石さんにはいつも助けられてるし!」

「うん!!!サンキュー!!みんな大大大っ好き!!!」

ぎゅーっ!!と未茉に抱きつかれ、みんなは顔を見合せて仕方ないなぁと笑って抱き返した。
「これでテニスできるー!!!わぁーい!!」

「え・・・だからそこ!?」