「そうか。大体の事情は分かった。さっきお父さんからもお詫びのご連絡があってな、まぁ仕方ないだろってなったが。」
朝練が終わると、今回の週刊誌の記事のことで改めて教頭である野村監督と新米斎藤に職員室に呼び出された。

「お前は何も悪いことはしてないけど、インターハイや国体や雑誌やネットなんかでも顔が知れ渡ってる。アンダーも選ばれてるし、メディア露出がどんどん増えてくし、来年お前とバスケやりたいっていう入学希望者も凄く増えてるよ。」

「え!?本当に!?」
未茉は嬉しそうに喜ぶも、
「ああ、だからこそ、そいつらのお手本になるように学校外でも変な問題や行動をくれぐれも起こさないように!分かったな?」

「はぁ~い!」
なんだか面倒くせぇなと思いつつ、返事すると、
「あと、学校外でしばらく男と二人で歩いたりするなよ?特に湊とか。」
「え!?なんで」
「また色々撮られて大騒ぎになるぞ?」
「んなこと言ったって…」

「桐生君と付き合ってるってことにしといた方が白石の株も上がるような気がするしな!」
「はぁあ!?」
うしっしっと話す新米に思わず声をあげる。

「噂のお前ら一緒のCMも出るんだろ?!問い合わせ殺到だし、高校バスケフィーバー間違いなし!!そんな白石の恩師の俺フォロワーが1万人超えたぜ!!ふはははっ!!もうインスタグラマー間違えなし!!」
「おい・・・誰がいつ恩師らしいことしたんだよ・・!?」

「なぁなぁ白石、今度Tik Tokでドリブルしながら歌ったりしようと思ってさ一緒にやろう!!なっ!?」
ウハウハっと話してると、バッコン!と未茉に叩かれる・・・。