「ほい、アイス♪」
ちょうど店から出てきた未茉がみんなにアイスを差し出す。
「アイスはいんだよ!!白石聞きやがれ!!お前きりゅっ…もがっ」
結城が身を乗り出して怒鳴ろうとする口元を翔真が思いっきり後ろから手で塞ぐ。

「なにす…」ともがくも、
「言うな」という圧力をかけられた。


「ありがと。」
「じゃ頂きます。」と翔真と結城もアイスを受けとるのをみて、
「これで借金チャラにして頂けませんか…!?三上大先生!!」
調子よく言う未茉に、
「バカやろ!!これは利子だ!」
バッ!と奪い取る結城。
「やぁだぁぁああああっ!!」
泣き叫ぶ未茉のスマホが鳴り響くと、

♪♪♪…
「んあ?莉穂から電話だ。」
すぐにその着信に出ると、
「おう、莉穂どうした?え、静香?ああーおう、おう、分かったー」
簡潔に電話を終わらせると、

「どうしたの?」
「これから静香んち行ってくる!なんか莉穂も連絡つかなくて心配してるみてぇでよ。心配しなくても大丈夫だっーのによ。」
ポイッ!とアイスの棒をゴミ箱に捨てながら「じゃあな!」と走り出すと、

「俺もいくよ!」
「え、翔真もくんの?」
「うん。」
「じゃ俺らも行こうかなっ暇だし。(可愛いこに会いたい。)」
「え、俺は帰りた・・・」
三上の言葉もむなしく連行されて全員で静香の家に向かうことにした。