「お金がなぁぁぁあい!!」

「そりゃお小遣いでる度あんなにアイス買ってればなくなると思うよ・・」
未茉の小遣いの行方は全て買い食いに消えてることを知ってる翔真であった。

「部活やってたら、バイトもできねぇしなぁ・・・。てっとり早く稼げるいいバイトとかねぇかなぁ。」
どうしたものか、と考えて歩いてると、


「みっまぁぁぁぁああああーー!!!」

後ろから聞こえてくる大声に驚いて振り返ると、
「おわっ!?静香ぁ!!?」

そこには白とピンクの淡いワンピースにヒール姿で、巻き髪のハーフアップにばっちりメイクの姿の静香が手を振ってる。

「どやっ!?どやどや!?」
優雅にくるっとターンしてポーズを取り、微笑む静香に、
「うっ・・香水くせぇお前・・なんか匂うぞ!」
未茉が鼻をつまみながら顔を歪める。

「背高い…静香ちゃん結婚式?」
ヒールでいつもより更に背が高くぱっちり化粧姿の静香に未茉は尋ねると、
「アホか!結婚式なら制服やろ!今日はな!うっふふふふふ…」
にやけ顔が止まらない静香は、
「聞きたいか?湊聞きたいやろ?・・・っておい!!聞けや!!」

そんな静香を無視して未茉は、翔真の腕を引っ張りさっさと歩き出す・・・。