「ママぁ~~。いつまでそうしてんだよぉぉ~~。もうすぐパパも帰ってくるぜ?」
「未茉ちゃぁーんママもう生きていけないわぁぁあ」
うぁぁあーん。と大泣きして寝込むママにもう未茉はため息つき何も言えず、朝から部屋の掃除と洗濯をこなしてく。

ピンポーン!
「あ、やべ。もうこんな時間かよ!」
未茉は慌ただしくリュックを背負って、玄関を出ていく。
「よっ、待たせてわりぃ!!」
「おはよ。」
一緒に部活に行こうと連絡してきた翔真が待っていた。

「わざわざ遠回りして迎えに来ることねぇーのに。向こうで会えんじゃん?」
「昨日元気なかったし、どうしたかな?と思って。」
「ああ、さんきゅ。昨日嵐が来ててさ、見送ったりばたついてたからよ。」
「そうなの?」

「おう。それより今は家ん中がメチャクチャだぜ・・・。」
桐生嵐のネタの方が個人的には凄く気になる翔真だったが、げっそりして疲れてる未茉の様子も気になった。

「朝の自主練にも行けないくらいスゲー汚い・・。和希の入院先の洗濯や家族分の洗濯もあるし、買い物行ってご飯も作らなきゃだしよぉ~~」

「まだお母さん元気でないの?」
「全然。寝込んでる。可愛いお嫁さん来るって張り切ってたからよ。」
国体の時、兄妹で言い争ったのが原因でこうなったことに未茉は責任を感じていた。