「なるほど…………。」

そんな二人のやり取りに静香は関心したようだ。

「?なんだよ…」
「うちもそれやるで明日!!なるほど」
急にメモを取り始め、
「パンかすを口元につけとって彼心をくすぐるちゅー作戦やな!!?さすが悪女のなせる技やなぁ…」
あざといテクニックに関心する静香。


「いやいや・・静香がそれやったらだいぶわざとらしい感じでるよ・・。しかも相当仲良くなかったら女の子の頬に馴れ馴れしく触れ…」
苦笑しながらツッコむ莉穂の言葉も耳に入らず、

「匠さんは奥手なんや!うちから行かな全然先には進まへん。」
「別に急いで先に進む必要ある・・?」

「せや、練習や!!桐生!!うちの頬のパンかす取ってや!!」
口元にパンかすをつけてスタンバイする。
「は?!」
「練習や!!ちゃんと取ってや!!ここで一気にキスまで持っていけるかもあらへん!」
ん~~♡とまるでキスするかのように目を閉じてスタンバイする静香に、

「やだよ!!なんで俺が・・」
「あほか!!あんたなにしに来たんや!?うちの恋の応援に来たんちゃうか!?未茉の親友はうち、匠さんはうちの恋人!!幼なじみの恋の応援ができない奴おるか!?」

「うるせぇな。やってやれよ。嵐」
面倒くさそうに未茉に言われると、
「う・・・」
拒絶を起こすも仕方なく、パンかすのついた頬に指を伸ばすと、

「あれ、あのこにも手出してる」
「やだキスしそう…」
「なんだ…結構たらし?3対1だし」
がっかり…といった女子達の視線が隣のテーブルからは送られてしまう・・・。