TIPOFF!! #LOVE WINTER





「椎名さんが手伝ってくれたの?」

「ああ。一回目はお前らのラグビー見て適当にやってたら全然失敗しちゃってさ。菓子って分量とかきっちり正確にならねぇと爆発すんだな。」

「・・爆発はしないと思うよ・・。」

昼休みになると、体育館の裏庭で二人で並んで腰かけて翔真にカップケーキを渡す。

「椎名さん文句いいながらも手伝ってくれてさ!優しいよなアイツ!」
「そっか。よかったね。」
「しかも自分の余ったからって自分のもキタローにあげといてって言って、一番うまそうなの一緒に入れてたし!いい奴だな!」

「え…それって」
普通気づくどころだろうけど、全く気づいていない鈍感な未茉に若干の苦笑いを浮かべる・・・。


「あと前原さん達二年の女バスにも配ったんだ!」
「喜んでた?」
「ううん。“なんの嫌がらせ?私達のお腹壊す気?”って睨まれた。」
「あははっ!」
素直にありがとうと言えない前原の様子に想像つくも、笑ってしまう。

「ねぇ、食べさせて。」
「は!?」
「あーん。って」
「やだよ!!恥ずかしっーか痛いカップルみてぇだろ!!」
しゅんっと眉毛をさげて肩を落とす翔真に、
「分かったよ・・・。」
渋々了解すると、ぱぁあっと顔色が明るくなる。

「はい、あーん。」
べちゃっ!!とわざと鼻に生クリームをつけて食べさすと、
「・・・。」
そうくるんじゃないかと予想はしていたが・・・

「あはははっ!!最高翔真!!ちゃんと食べろよな!!あたし、自主練行くからじゃあな!」

「自主練ってだって手…」
「右手がありゃ充分!昼休みも休んでらんねーし、頑張らねーと!」
じゃあな!とさっさと立ち上がる未茉のカップケーキが入ってる紙袋の中身にあと一つ入ってるのが見えた。


「あと一個…誰にあげんだろ…」

もしや……とモヤモヤする翔真であった。