「おっしっ!!俺七個目だぜ!!」
教室では、結城がガッツポーズをしながら、女子から貰った可愛いくラッピングされたカップケーキを自慢気に見せつけてくる。
「しかも告白つき。モテる俺、辛すぎだろ!!」
髪をかきあげながらかっこつけると、
「なんだ翔真。お前まさかのゼロ?」
どや顔で結城がのぞきこむと、
「まぁあんだけの告白して翔真に渡す女いたら相当だろ。」
冷静な三上がそう言い放つ。
「いやぁ、翔真が俺らよりモテないなんて今までみたことねぇからマジ優越感!!」
「未茉ちゃん遅くない?」
そんなことはどうでもよくて、未茉が帰ってこないことにそわそわしだすと、
「やっほぉーい!!お待たせ!!」
未茉が教室に手を振りスキップして戻ってくる。
「あ!?なんだお前のその顔…」
焦げた炭で顔の一部が黒くなっていて、手には軽い火傷の湿布が貼られてる。
「おかえり」とわくわくで待っている翔真の前をすっと通りぬけ、
「はいキタローにはスペシャル♡」
「あ……ありあり……ありがとう…」
ウッ…と嬉しさのあまり涙がこぼれ出すキタローが受け取る。
(家宝がまたできた………今年はいいことばかりだ。)
「またキタローの奴泣いてるぜ・・こわ。」
クラスメイト達がざわめく横では、その様子を見てよかったとホッとする椎名だった。
「待たせたな翔真!ほら」
紙袋の中から渡そうとすると、
「後で二人きりの時に渡して。」
にっこりと微笑みロマンチストを発揮してくる。
「おう。分かった。じゃ、お前らにも作ってやったから!!」
「俺いらないって言ったじゃん…」
貰ったら食べなきゃいけなくなるじゃないか…と本気で嫌な顔をする三上。
「なんだよこれ!!俺のだけ真っ黒じゃねーか!!」
一番最初の焦げた失敗作が出てきたのは結城だった。
「おう。失敗は成功のもとっていうけどよ、本当だなっ!二回目は大成功だったぜ!!」
あはははっと未茉が笑い出すと、
「ざけんな!!こんなん食えるかよ!!」
成功のもとの黒焦げカップケーキを投げつける。



