・・・・・・


「てなわけでよ、和希の手術は大成功だけど、我が家は大パニックでよぉ。」


「「「・・・・。」」」


次の日学校では、ことの経緯を聞かされると、BIG3は和希が気の毒すぎて薄ら笑いを浮かべながら聞いていた。


「せっかく手術は大成功したっーのに、ママはお通夜みたいに暗くて寝込んじゃってご飯も作ってくんねーし!!あたしは一ヶ月もバスケできねーし、最悪だぜぇ!!!」

うぁぁああああんっ!!とまた泣きわめく未茉。

「しかもパパからママを泣かせたって怒りの電話あってアンダー18も、中間の成績が悪かったら参加できねぇって言われて、家庭教師つけるって脅されるしよぉ!!」

「家庭教師…それって男?!」
「知らねーよぉ!!」
「いや、翔真お前食いつくとこちげぇから・・・。」

「あーせっかくママが帰ってきたのに、美味しいご飯も食えねぇし最悪・・・」
購買のパンを頬張りながら机に項垂れてると、
「白石、よかったらこれ食べるか?」

「え…キタロー何これ!?」
「早く欠けた骨がくっつくようにカルシウムたっぷりパンだ。」
そこには一流シェフが作ったようなおしゃれなチーズチキンのバジルパン差し出してくれる。

「うわぁぁあ…!!ありがとう!!朝は何もくえなかったからよぉぉお!!キタロー大好きぃ!!!命の恩人!!!」
むぎゅっと顔をすり寄せて抱きつくと、キタローは痙攣するように震え、
「ちょっ……離れて!!」
驚く翔真は二人を引き離す。