「夢なんかじゃなく、リアルに白石はオリンピックも目指せるからな。」
「オリンピック!?…まあ…そうか…確かに…」
三上の発言にあまりのレベル違いの話に結城がビビりながらも頷いた。
「上手くなりたい、頑張りたいって気持ちが全国の強豪と戦うとより強くなるんだろうな。覚醒ていうか。翔真もわりとそのタイプじゃん。」
「ああ。しかも今回怪我で思うようにプレーできてなかったから余計にな。」
見ていて辛そうだったのは、会場に行けずテレビで見ていた二人にも痛いほど伝わってきたのだ。
「…話戻るけど。翔真は大丈夫なの?」
「うん?」
「うん?じゃなくて・・・。」
やはりどこかふわっとしている翔真に頭を抱えながら、三上は一番の問題点を問いただす。
「だから大好きな白石と付き合えなくて!!納得してるのか?って。」
「お、おう…!そうだよな?!そんな強くなるからって待ってろなんていう曖昧な約束いつになるかわかんねーよ!?我慢できんのかよ?!」
「我慢……」
二人に煽られるも、ぽけっとする翔真は、
「え、我慢ってアレ?」
「・・まあ、それも込みだ!!!」
「んー。あまり長い間はもうそろそろできないかもなぁ。」
「「・・・・。」」