「この前、白石んちの兄ちゃんが殴ってたろ?」
「え!?殴る?」
「あ、そうか三上いなかったけ。」
「うん。」
「警察で酷い罵声を浴びさせられて殴られててよ。」

「やっぱ白石の兄貴も白石みたいに凶暴なの・・・?」
結構憧れの人だけにショックをうけつつ、恐る恐る確かめる三上。

「凶暴つーか、なんか憎んでるような感じ?」
なぁ?と結城は翔真に相づちを求めるが何も言わなかった。

「なんかあれ見た時、親の七光りって大変なんだろうなぁって思った。」
「まぁ、父親が偉大すぎるしな。」
「白石も負けてらんねぇ使命みたいなもん実は背負ってんじゃねーかな。ああ見えて。」

「……」
二人の会話に軽く翔真は頷き、
「本人は背負ってるっていう自覚はないんだろうけど、本能っていうか、血が騒ぐんじゃないかな?兄弟の中で一番お父さんに似てるみたいだよ。」

「あんな(中身)奴があんなスターすぎる方に似てるっーのが俺信じがてぇわ・・・。」
「白石、今回日本代表のアンダー18にも召集かかるかもって斎藤が昨日興奮しながら言ってたよ。」

「え?マジか!?」
「ああ。」
「なんだよ凄すぎじゃん…」
驚きと嬉しさの反面なんだか認めたくない複雑な結城に、
「結城も頑張ればいいじゃん。アンダー18」
「翔真に言われたくねーわっ!!お前が頑張れよっ!!むかつくな」
あははっと笑い合う。