「よかったな!お前、明徳に来て!じゃなかったらあたし好きになってなかったぜ!あははっ」
全く悪気なく笑ってお前はラッキーだと言う未茉に喜んでいいのか悪いのか分からず、ただただ肩を落とす翔真を横目で見ながら、改まった顔で思っていたことを口にした。
「あたし、バスケのねぇ世界になんか生まれたくもねぇけど、もし、もしの話な?」
「ん。」
「この世界にバスケがなければ、きっとあたしはお前とこうしていられるだけで幸せなんだろうな。」
「未茉ちゃん…」
「らしくねぇだろ?笑えるよな。らしくねぇそんなことを初めて考えちまったくらい、それだけ翔真のことが大好きだ。お前のこと。」
「バスケがあるから出会えたんだよ。」
「…!」
「バスケがあるから、未茉ちゃんにあの日出会えた。バスケがあるから、俺は強くなろうと思った。今も。」
「ああ…そうか。そうだよな!」
優しい目を輝かせる翔真に未茉は、心の底から頷き、
「だけど問題なのは、お前もあたしのこと好きすぎるからバスケとの両立がうまくできねぇんだな。そんな男はお前が初めてだぜ。」
「・・・それ喜んでいいの・・?」
あ~……と頭を抱えうずくまる。
「お互いダメダメってことだな!」
あははっ!と呑気に隣では笑われるが、これだけは譲れないものがあった。
「俺は、未茉を一番幸せにできる男になる。」
「!!」
「ベストカップルでも言ったけど、健さんに負けない。だからウィンターカップも…」
「嬉しいっ!!呼び捨てしてくれた!!」
まだ言葉の途中で思わず飛び付くと、
「おわっ!!!」
翔真は後ろへとよろけるも、未茉を受け止めながらまた抱きしめる。



