「もっとバスケ頑張りたい。強くなりたい…!!」
「…」
「じゃないと、あたしまた翔真に当たったり、傷つけること言っちゃう。お前に酷いこという自分はもう嫌だ…お前のことをもう傷つけたくない!!」
うずくまるように泣く未茉の背中を翔真は手を伸ばし優しくさすった。
「翔真を好きな気持ちにするせいにじゃないんだけど、どうしても今回、チームを勝たせられなかった自分の不甲斐なさが許せない…。どうしてもクソ兄貴の言う通りだって思う自分がいて、バスケに100%の力をいれてねぇなって…」
「…そうさせたのは、俺にも責任あるよ。未茉ちゃんの足を引っ張ってたと思う。」
否定するように未茉は勢いよく首を振った。
「違うそれは…マジで」
「…」
「あたし、翔真を幸せにしたい。」
顔をあげて翔真を涙いっぱいに浮かべた目で真っ直ぐに見ながらそう言うと、
ギュッ…と、力一杯に翔真が抱きしめてくれて、未茉もそれにすがるように大きな背中に抱きつく。
「今まで待たせた分も、ずっと思っててくれた分も、幸せにしたいから、もう少しだけ待って。頼む。」
「!」
「お願い…!!必ず強くなるから!!」
「うん…!」
そんな風に言ってくれることが、思いもよらなかった。何をどう言葉にして返したらいいのか分からなくて、ぎゅっと目をつむりながら、ただ彼女をもっと強く抱きしめ、
「俺も未茉ちゃんに出会って強くなりたい。と思ったから、その気持ちわかるよ。」
「ああ。そうか1on1に負けてからずっとめちゃくちゃ可愛いあたしのこと好きだったから、強くなったんだろ?お前。」
「…!」
知ってたのかと驚いて思わず抱きしめてた手を緩め、ニッと微笑む未茉の顔を見る。
「不破から聞いたぜ。」
「ああ…なんだ。聞いたの?」
「しかし。アイツお前のこと相当好きだぜ。」
しみじみと思う未茉に
「男に思われても嬉しくないからその話は広げないで・・。」
ひきつった表情を浮かべる翔真だった。



