「あと、女バスのチアも受賞してるよ!」

「えー!マジか?!嬉しいなぁ!!」
「もうー!!白石さん文化祭の閉会式も参加しないし、国体でいなかったし、早くこの受賞伝えなかったのに!!」

「あーそうだったか。わりぃな!なんか文化祭があったのが遠い昔のような気がするぜ・・・」

興奮するクラスのみんなに囲まれるも、文化祭からまだ数日しかたっていないのに色々ありすぎて、タイムスリップした気分になる。

「なんだお前それ。」
席に荷物を置くと、翔真が手作りトロフィーをもらい眺めている。
「どん・まいくで賞だって。」
「はぁ?」
「翔真、マイクさんと1on1して会場盛り上げたから。」
クックッと結城が笑いを堪えてる。

「マジかっ傑作!!マイクにあげたら喜ぶんじゃね?!」
最高っ!と未茉もつられて大笑いをし、

「しかしっ文化祭って楽しいんだな!!クラスのみんなとも仲良くなれたし、みんなで力合わせて何かやるってやっぱいいな!!」
屈託のない笑顔と素直な未茉に、クラスのみんなも暖かい気持ちになった。
いるだけで明るくなる彼女の存在に翔真もまた愛しそうに微笑んだ。

「しかし、キタ・ロードーショーが大賞って凄いな・・」
「賞品は小麦粉らしいぜ。」

「俺も白石が作ったこの衣装は一生の家宝だ……」
感動のあまり疾走中の衣装を抱き締めて、キタローは御経を唱えると、
「おいっ!教室で御経唱えるな!こええよ!」
「キタローのやつ、久しぶりに見てもこぇえな・・」
「しかも鍛えてるらしく、喧嘩も強いんだろ?」
「ああ・・・もう手をつけられねぇくらい最強にこええ。」
クラスメートに身震いされながら苦笑いをされていた・・・。