・・・・・
古い木造の部室のドアを音を立てて開ける。
勢い良く開けた部屋は、嫌に埃の匂いがした。
部室全体は綺麗に清掃されているのに、木造製だから脆い上に埃臭い。
部屋の片隅に置いてある、本棚に目をやる。
そこに、薄く埃を被ったカメラがあった。
彼女の、カメラ。
セーターの裾で埃をはたいて、レンズが壊れていないかどうか覗き込む。
まるで、僕が見つけてくれるのを待っていたかのように、レンズがきらり、と光った。
「…遅くなってごめんね、探しに来たよ。」
探しに来たよ、
君を。
『見つけて』
『ほんとの私を、』
「見つけた」『見つけて』
カーテンの間から射し込む木漏れ日が、まるで僕を誘うかのようにカメラを構えさせた。
古い木造の部室のドアを音を立てて開ける。
勢い良く開けた部屋は、嫌に埃の匂いがした。
部室全体は綺麗に清掃されているのに、木造製だから脆い上に埃臭い。
部屋の片隅に置いてある、本棚に目をやる。
そこに、薄く埃を被ったカメラがあった。
彼女の、カメラ。
セーターの裾で埃をはたいて、レンズが壊れていないかどうか覗き込む。
まるで、僕が見つけてくれるのを待っていたかのように、レンズがきらり、と光った。
「…遅くなってごめんね、探しに来たよ。」
探しに来たよ、
君を。
『見つけて』
『ほんとの私を、』
「見つけた」『見つけて』
カーテンの間から射し込む木漏れ日が、まるで僕を誘うかのようにカメラを構えさせた。
