オノの刃がマリの頭部に直撃する。


ドスッと鈍い音が聞こえてきて、マリはその場でクルリと踊るように一回転し、倒れ込んだ。


突き刺さったオノと頭部の隙間からダラリと血が流れ出し、マリの奇麗な顔を真っ赤に染めていく。


あぁ……。


なぁおい……。


嘘だろ?


誰か、嘘だって言ってくれよ。


開けられたロッカーの中に響はいなかった。


ただ、響の声が録音されたテープが延々と流れ続けているだけなのだった……。