秀がエンターキーを押す。


その瞬間、カチッと音がした。


秀の表情に一瞬光が差し込んだ。


やったぞ!


鍵が開いたぞ!


と、そう言いたげに口角が上がる。


でも……その音は宝箱が開いた音じゃなかった。


次の瞬間バンッ! と大きな音が教室中にとどろいていた。


あたしは驚きビクリと体をはねさせる。


響は唖然として秀を見つめていた。


秀の額は優香と同じように拳銃で撃ち抜か、煙が出ている。


まだ笑顔をたたえている秀は「え、なんで?」と声だけ残して、その場に崩れおちたのだった。