「おばあちゃんご飯できたよ~」


あたしは幼い頃から祖父母と一緒に暮らしていた。


家に戻れば両親と祖父母と、兄弟が2人いる。


計7人の大家族だ。


「優香ちゃんいつもありがとうねぇ」


おばあちゃんはシワシワの手であたしの手を握り締めて言う。


ニコニコといつも笑顔を絶やさないおばあちゃんのことが、あたしは大好きだ。


7人家族にもなると、なにをするにもある程度のお金が必要で、あたしの両親は共働きをしている。


そのため、両親がいない間の家の仕事は長女であるあたしの担当になっていた。


「おばあちゃんおいしい?」


「あぁ。優香ちゃんの作った料理はどれも美味しいよ」


あたしはおばあちゃんとお祖父ちゃんのために、煮物をやわらかく作る。


食べやすく飲み込みやすくするためだ。


そのために料理の勉強もしていた。