俺は響に肩を貸しながらドアへと歩き始めた。


響を見つけることができた。


これで生存者が全員集まったことになるんじゃないか?


俺たちは学校から出られるんだ!


そんな期待が胸いっぱいに膨らんでいく。


外へ出たら、こんなことをしたやつのことを警察に突き出してやる。


これだけのことを単独できるハズがないから、きっとなにかの組織が関係してるんだろうな。


その組織ごと警察の世話になればいいんだ。


俺は教室のドアに手をかけ、一瞬躊躇した。


もう、出られるよな?


そんな不安が一瞬胸をよぎったのだ。


大丈夫、全部終わったんだ。


響を見つけることもできた。


きっと大丈夫。


俺は手に力を込めた。


ガラガラガラッ。


気持ちとは裏腹に情けない、いつも通りの音がして安易にドアは開いたのだった。