ドアの前まで来たとき、後方からゴトッと鈍い音がした。


俺は条件反射のように立ち止まり、首だけで振り向いていた。


今の音はなんだ……?


3年B組に入ったメンバー、雄大も、美久も、マリもみんな死んでしまった。


ここで生きているのは俺1人。


物音なんてするはずがないのに……。


ゴトッ。


再び聞こえてきた音にビクリと体を震わせた。


まさかまだなにかやれって言うんじゃないだろうな?


一刻も早くここから逃げ出したい。


でも、音の行方が気になって仕方がなかった。


だって、教室内にはもうなにもないのだ。