それはよく晴れた日の放課後のことだった。


数人の友人たちと一緒に帰路を歩いていた俺は公園から聞こえてくる声に足を止めた。


「お前、まだ小説なんか書いてんのかよ。男のくせに気持ち悪りぃなぁ!」


その後すぐに聞こえてきたのは盛大な笑い声だった。


「おい大祐、どうしたんだよ?」


一緒に帰宅途中だった友人が不思議そうな顔でこちらを見ている。


「悪い、先に帰っててくれ」


「なんだよ大祐、また余計なことに首を突っ込むつもりかよ」


友人たちは呆れた顔で俺を見ている。


でも、そんなの気にしない。


「悪いな。俺にとっては余計なことじゃないんだよ」


そう言い友人たちに手を振った。


友人たちはそんな俺の性格をよく理解してくれているから、呆れながらも「気を付けろよ」と、ひと声かけてくれる。


俺はそれに対して頷き、そして声がした公園へと足を向けた。