そのまま中学生に上がったあたしは、ますます友人ができなくなっていた。


ただ座っているだけなのに「綺麗」だとか「高根の花」だとか言われるのが聞こえてくる。


この頃には、自分の外見もなんとなく理解できてきていた。


確かに、普通に比べれば少しだけ大人っぽいかもしれない。


でも、ただそれだけだ。


後は他の子たちとなにも変わらない。


そう思って自分からクラスメートに話しかけると、その子たちは決まって背筋を伸ばし、緊張してしまう。


楽しそうな会話に加わりたくて「なにを話しているの？」と聞けば、会話はそこで途切れてしまう。


そんなことが続いたとき、あぁ、あたしは自分から話に加わってはいけない存在なのだとわかってきた。


みんなからすれば、あたしは特別な存在。


だから、同じような会話はできないということ。


それはひどく悲しいことだった。


みんなの気持ちを優先させるためには、あたしは一人でいなければならないのだから。