「瑞樹寝ちゃったの!?じゃあせっかく来たんだし、汐音起こしてあげなよ」
「げっ、私?嫌だよ」
「起こさないとトランプできないじゃん」
沙良に背中をぐいぐい押され、霧谷の眠る布団のそばまでやってきた。
幸い、部屋には霧谷以外に堀田くんしかいなかったため、特に冷やかされることはないだろうけれど……それでもどうして私が、と思ってしまう。
けれど嫌だと言ったところで沙良が諦めてくれるはずないだろうし……本当に霧谷って私に迷惑をかけてばかりである。
きっと自覚していたとしても、本人はやめるつもりなんてないだろうけれど。
「……はぁ」
結局私が折れることにして、霧谷に視線を向ける。眠っている顔は素直にかっこいいと思った。
本当に顔と頭だけは良いようだ。そんな霧谷を少し恨めしく思いながらも、膝をついて彼の肩を軽く叩こうとした時だった。



