愛恋のキス







 私たちのクラスの入浴時間が終わり、私と沙良は霧谷のいる部屋までやってきた。


「おっ、来た来た」
「お待たせ!」

 一切躊躇いもせずに部屋のドアをノックした沙良。少し経って、開いたドアから顔を覗かせたのは霧谷……ではなく、堀田くんだった。


「あれ、瑞樹は?」
「あー……中にいるけど」


 沙良の質問に曖昧な返しをする堀田くん。何かあったのだろうかと思っていると、中に通された。

 部屋を見てようやく堀田くんが曖昧な返事をした理由がわかった。


 部屋の中心に敷かれた布団の上で、霧谷が横になって寝ていたのである。


 自分から誘っておいて寝るなど何事だ。もう帰ってやろうかと思ったけれど、沙良はまさかの展開に楽しそうに笑っていた。