愛恋のキス




「な、藍原ちゃん」
「私がいつあんたと……」

「はいイチャつくのはホームルームが終わってからにしてくれ。今からプリントの中身を説明するから席につくように」


 霧谷と私を交互に見ながら話し始めた担任の先生。けれど今の発言は撤回してほしい。


 私が勢いよく立ち上がって霧谷の言葉を全否定しようとしただけではないか。


 先生も霧谷とグルなのではないかと思ってしまうほどだ。


 一旦おとなしくして先生の話を聞くけれど、全く頭に入ってこない。このままでは良からぬ噂がさらに広まってしまう。

 霧谷は私を困らせて反応を見て楽しみたいのだ。思い通りになってはいけない。


 そうだ、まずは沙良に相談をして別の男子と組もう。沙良は美人で評判も良い。一緒に組みたいと思う男子も多いはずだ。