「瑞樹、すっごい目輝かせて汐音がいたって話してたな。相当興味持たれてるね」

「げっ……最悪だ」


 まさか沙良を含め、他の友達にも私のことを話しているなんていい迷惑である。

 万年2位の地味女が調子に乗るなと思われているかもしれない。


 幸い、沙良は私のことを悪く思っておらず、むしろ味方してくれる側だ。リーダー格であろう沙良と友達になれた自分にも驚きだが、誰に対しても同じ態度の彼女だからこそ仲良くなれたのかもしれない。


「でも、そっか。だから沙良は西山くんや霧谷と仲良いのか」


 二人のことも名前で呼んでいるし、それ相応の仲のようだ。


「まあ女子の中だと仲良い方かも。一応瑞樹とは下恋人同士だし」

「へぇ、そうなんだ……って、えぇ!?」


 思わず大きな声で叫んでしまい、慌てて口元を手で押さえるがすでに遅く、クラスメイトから視線を浴びてしまう。

 一方で沙良は私の反応を見て笑い、どこか楽しそうにしていた。